システムアーキテクト試験(情報処理技術者試験)に合格するための勉強方法

システムアーキテクト試験は、情報処理技術者試験の高度区分に位置付けられている試験です。この試験では、システムの上流設計に関する知識が問われます。

情報処理技術者試験の中では実務的であり、上流設計能力の証明になる資格です。有効期限がないので、ある意味一生モノの資格とも言えます。

とはいえ、基本情報や応用情報と比較すると、難易度は高めです。

2017年秋季試験で無事に合格することができましたので、システムアーキテクト試験に合格する方法を書きたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

対策のポイント

まず、重要なポイントから書きます。

午前の問題は勉強してはいけません。とにかく、午後1を中心に勉強します。午後2は論文の試験なのですが、慣れれば午後1ほど難しくはありません。論文の勉強というのも、気をつけないと間違った対策になりがちです。

午後1を数多くこなすことが合格の最短ルートです。

次のポイントですが、試験は何度も受けるつもりで、いつか受かったらラッキーと捉えましょう。理由は設問にどうしても相性があり、運の要素も多分にあるからです。1回の不合格であきらめてしまうと、非常にもったいない。

それでは、最初に陥りがちなアンチパターンから理解しておきましょう。

やってはいけないこと

よくやってしまいがちな、アンチパターンを書いておきます。効率的な対策を進めるには重要です。

テキスト的な教科書で勉強してしまう

世の中には、あたかもシステムアーキテクト試験に必要な知識を説明しているようなテキスト的な教科書が数多く売っていますが、これで勉強してはいけません。

システムアーキテクト試験で問われるのは、どちらかといえば知識ではなくロジックです。知識を詰め込んだところで、自由に論理立てて使えないと、意味がありません。

知識を増やしても午後の点数は上がりません。午前の対策だけで力尽きてしまいます。

予想問題集で勉強してしまう

予想問題集もよく売られていますが、これも使ってはいけません。

なぜなら、予想問題を作っている人が本番の試験を作っている人ではないからです。どうしてもクオリティの面で劣ってしまいますので、効率がよくありません。

あくまで過去問を使って勉強しましょう。

論文集を暗記しようとする

論文試験というと、誰かが書いた論文例や論文集を覚えて対策しようとする人がいますが、これもよくありません。

実際のところ、ちまたで売られている論文の例というのはあまり出来がよくありませんし、ネタとしても上質なものとは言えません。

おそらくは、何度読んでも頭に入ってこないことに気がつくはずです。論文の出来がよくなかったり、理解できるような事例でないからです。これらを判断せずに模範回答だと思い込んでしまうことはとても危険です。

3ヶ月以上かけて勉強する

勉強しすぎてしまう、というのもよくありません。

というのは、勉強すればするほど、不合格だったときのダメージが大きいからです。不合格だったからといって、一回であきらめてしまうと非常にもったいない。

すぐに立ち直れるようにするためにも、勉強期間は1ヶ月程度にしておきましょう。

使用する参考書

使用する参考書は2つです。

まず最初の参考書は過去問です。午前、午後含めて対策はこちらをやれば十分です。

論文の書き方はこちらの書籍がよくまとまっています。

他の参考書はあまりオススメできません。アンチパターンで書いたとおりです。

午前1・午前2の対策

午前1・午前2ともに1週間前に対策すれば十分と理解しておきましょう。

過去問を解いてみて解けなかった問題をマークしておき、試験直前に目に焼け付けるようにして脳のショートメモリに覚えこませておけば、それだけで対策できますし、一番効率的なやり方です。

極端な例ですが、私は計算問題などは最初から捨ててます。感覚で答えを覚えておきます。

おおよそですが過去3年間の問題のうち、50%ほどが出る気がします。逆にそれ以外は新しい問題が出てきます。ただし、そのうちの25%ほどは日頃、ソフトウェア業界の動向に関心を持っていれば十分に解ける問題です。

つまり、新しい問題に適宜対応できる能力がなければ、いくら過去問を丸暗記しても不合格になり、逆に受験に値する基礎知識があるならば、一夜漬けで過去問対策をしておけば、合格点に余裕で届きます。

1週間の対策で午前が解けなければ、システムアーキテクト試験を受けるのはちょっと早いかもしれません。

午後1の対策

過去問をひたすら解きまくります。

設問の難易度を意識する

解いているうちに、なんとなく設問の傾向に気づくはずです。たとえば、設問はいくつかの種類に分けられます。

  1. そのまま本文を抜き出して答えになるという問題は少ないです。そこまで簡単ではないと心積もりをしておきましょう。
  2. 一方で、ほとんどの問題が根拠は本文に書かれています。これを用語は正確に本文中の言葉を使いつつ、短くまとめ直して答える必要があります。
  3. 少数ですが本文にも書かれていなくて、基本的な知識を使って述べさせる問題も含まれています。これが混ざっているので、高度区分は比較的難しくなっています。

設問がこのいずれかなのか、というのを意識すると、答えやすいです。上記の3.のような、答えが本文に書いてない問題はないだろう、という思い込みが、答えを導き出せず時間切れの原因になったりします。

背景的な知識があるシステムの設問を選ぶ

以上のことをふまえると、上記の3.の答えが本文に書いておらず、背景的な知識で答える問題というのが効いてきます。

設問を選ぶときには、自分にとって身近に感じられて背景的な知識のあるシステムについて述べている設問を選びましょう。

組み込み系だから簡単とか、業務分析系だから対策しやすいとかいったことはないので、注意してください。例えば、組み込み系でも背景的な知識がないと、苦労すると思います。

午後2の対策

章立て・構成の設計で勝負は決まる

午後2の論文では、あくまで問われているのはロジックが通っていて具体的な記述も含まれているかであり、ストーリーの面白さだとか先進性は問われていない、と認識しておきましょう。これを間違えると、なかなか文章が書けなくなってしまいます。

具体的な書き方は下記の書籍がうまくまとまっています。

あえて一番のポイントをあげるとすれば、章立て・構成さえつながりを持ってつくれれば、あとは書きながら具体例を考えて盛り込むだけでなんとかなるはずです。

そのため、章立てや構成をシミュレーションしてつくるトレーニングが有効です。

試験以外の時間で論文を書いて練習するというのは、個人的にはあまり現実的とは思えません。緊張感や集中できる環境というのが練習は本番のようにはならないからです。

過去の午後2の問題文を手本とする

実は午後2の問題文が一番の論文のお手本だったりしますので、過去の午後2の問題文を一通り読みましょう。結局のところ、すべての問題が「俺はこう思うけど(出題者の意図)、お前はどう思う?」と聞いているからです。もちろん、問題文に書かれている内容そのままで論文を書くと安直すぎて不合格になりますが、過去の試験で書かれた「俺はこう思うけど」は将来の論文のネタとして使えます。

誰かが書いたクオリティの低い解答例を模範とするよりも、出題者が書いた問題文を手本とするほうがよほど有意義です。

暗記するまで過去問を読んでしまうというのも有効です。

本番試験の心得

下記が本番当日の心得です。

午前1・2は解けなかった問題を直前に短期記憶(ワーキングメモリー)に詰め込んで臨みましょう。

午後1は答えを書いてさえいれば、部分点はもらいやすい傾向にありますので、空欄は残さないでおきましょう。

午後1は設問の難易度のばらつきや相性はあります。ただ、問題文を読み込まないと判別はなかなか難しいので、問題を選びすぎないようにしましょう。時間の方が貴重です。昔は組み込みの問題だったら簡単とか、記号問題が多ければ点数がもらいやすいという傾向があったかのように見えたのですが、すくなくとも今はそうした傾向がなくなっています。

午後2はあせらずに章立て・構成を考えるようにしましょう。これさえできてれば、なんとかなります。

本番試験の持ち物

意外と重要なのですが、持ち物も気を付けましょう。

まず、芯が太めのシャープペンが便利です。マークシートを塗るのもはやいですし、論文もスムーズに書けます。一番のオススメは下記です。

消しゴムは、論文試験で消しやすいのを持って行ったほうがよいです。

あと、会場に時計がないこともあります。複雑な機能を持っている時計はダメなので、アナログ時計を持っていくとよいでしょう。

部分点で合格することができた

実際の結果はこんな感じでした。

受験番号  SAxxx-0xxx の方は,   合格   です

午前Ⅰ得点
***.**点
午前Ⅱ得点
84.00点
午後Ⅰ得点
76点
午後Ⅱ評価ランク
A

午後1は厳密に採点すると50点くらいの出来だと思っていたのですが、意外と高い点数が取れていました。やはり、厳密に解答例と同じでなくても点数はくれる、つまり部分点は存在するようです。空欄は残さないように必ず何かを書くようにしましょう。

まとめ

システムアーキテクト試験に合格するための勘所を書きました。お役に立てば幸いです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
資格
csmajorsをフォローする
Computer Science Majors

コメント